おじさんの姿をした妖精に会った話。

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さてさて、梅雨から夏へと移り変わる季節って、すごく体がだる重いですよね。

そんな季節になると、ある暑い日に駅で出会ったおじさんのことを思い出します。

今日は、そんなお話です。

 

1年前の6月末、16年間一緒に暮らしていた愛犬のポッケさんが旅立ってしまい、それから1ヶ月ほど、私は気持ちも体もズドドーンと重たくなっていました。

人生の3分の2を犬と一緒に過ごしてきた私には、ペットロスの症状はかなりえげつないものでありました。

 

そんな日々の中で、お仕事に行こうとフラフラしながら最寄駅で電車を待っていたときのこと。

その日はとっても暑い日で、私は黒いでっかいサングラスをかけて、ベンチにぼーっと座っていました。

電車を待っていると喉が乾いたので、近くにある自動販売機でお水を買おうとして、またフラフラと立ち上がりました。

 

自販機の前には、工事関係の人かな?とお見受けするような、少し汚れてダボっとしたズボンとタンクトップを着た、もしゃもしゃ白髪の小柄なおじさんが飲み物を買おうとしていました。

わたしが近づいていくと、おじさんが「先にどうぞどうぞ」と言って、先に譲ってくれました。

 

130円の冷たい水を買おうとして、財布の中の小銭をちまちまと取り出して、自販機に投入したのですが、10円玉を3枚入れたところで、100円玉が1枚もないことに気がつきました。

「1000円札崩すしかないや〜ん」と思い、お財布からお札を取り出そうとしたところ、先ほどの小柄なおじさんが「ちょっと、ねーちゃん!!」と制止してきました。

 

「水ひとつでお札崩すなんて勿体ないわ!100円ぐらい奢ってあげるから、お札しまい!」とおじさん。有無を言わせず、100円を投入して、お水を買ってくれました。

 

「えっ、あっ、ありがとうございます」と私がへこへこしたら、「ええがな、ええがな!だって、ねーちゃん困っとったんやもん!100円ぐらいな!」とおじさん。

 

ベンチに戻って、お水を飲むわたし。

そこへおじさんが、買いたてのQoo(りんご味)を飲みながらニコニコして近づいてきて、「どや?水の味、どや?」と聞いてきました。

 

「いや〜、今日のヴォルビックは格別ですわ!!」

Qooとヴォルビックで乾杯する私たち。

 

「だってな、おねーちゃんな、困っとったんやもん!よかったやろ、わしがおってよかったやろ!」と、おじさん。

「いいことをした!」という顔で、おじさんのテンションも高めです。

 

「わしな、今から大阪に遊びに行こうと思ってんねんか!」とおじさん。

あれ?でも、こっちのホームは京都方面ゆきだけど?と思って、おじさんに教えると、

「おっ、そうやったんか!ほなな、ねーちゃん!」と去っていきました。

「あ、大阪楽しんでくださいね〜」と、小さい背中を見送るわたし。

 

嵐のようなやりとりが過ぎ去ったあとで、しばらくなんだか不思議な気持ちに包まれていました。

ペットロスでとってもクサクサしていた私の心に、おじさんの親切がしみしみ沁み渡っていきました。

 

もし、おじさんがホームを間違えないでいたら、ここで会うことはなく、私にヴォルビックを買ってくれることもなかった。

それに、その時わたしはでっかいサングラスをかけて、鈴木雅之のような出で立ち(?)であったのに、普通に親切にしてくれはったんやなぁ。

 

そんなことを考えていたら、「もしや、あのおじさんは妖精だったのでは?」と思うようになってきました。

悲しみと寂しさのどん底だった私に「世の中は捨てたもんじゃないよ〜」と教えてくれたのかもしれない…。

天国にいる愛犬のポッケさんが、「元気だせよな!」って言ってるのかもしれない。

 

そんな不思議な出会いがあってから、少しずつ気持ちも回復していったのでした。

わたしが出会った妖精は「ふわふわフェアリー*」という感じではなく、工事現場のおっさん風の見た目でした。

妖精は見た目によらないのだ。

 

みなさんも、駅で落ち込みながらヴォルビック買おうとしたら、妖精おじさんに会えるかもよ。

 

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これを書き終わってから、今日はポッケさんの命日だって思い出しました。

天国で、ちくわいっぱい食べてるかな、きっと!